Love of space 1
「で、どういうことですか?!」
調理室に着くやいなや
水谷先生はイスに深く腰をかけ俺に迫る
『えーっと……。
夏休みに入ってからメールも電話も最低限なんです。
というか俺からしかやらないんですよ…。
会いたくなったり
淋しくなったらいつでも言え。
って俺は零に伝えたんだけど、
どうも俺に気を遣ってるみたいなんですよ』
廊下で考えた言葉を並べる俺。
水谷先生は目をパチクリさせて驚いている
「それは…ヤバイですね」
静かに呟いた水谷先生。
『やっぱりヤバイですよね』
俺も静かに呟く。
「はい…やっぱりヤバイです」
また呟いた水谷先生
その水谷先生の声が何度も繰り返される
やっぱり俺は………
『水谷先生………。』
「はい………??」
水谷先生は俺のほうに顔を向ける
『俺、零と……別れます。』
俺の一言は調理室の中に響いた