Love of space 1
欠伸女
『今日…初授業ですね。』
昨日の夜、あまりにも緊張しすぎて眠れなかった俺。
「緊張しすぎて寝れなかったです。」
『俺もですよ………』
水谷先生は眠そうに欠伸をする。
『何年生の授業ですか??』
「1年生ですよ……。
朝倉先生は何年生からですか?」
『俺は……2年生からですね。』
俺は名簿を持ち、立ち上がる。
「一目惚れした子…見つかりました?」
水谷先生は俺のほうを向いてニヤッと笑う。
『やめてくださいよ……。』
照れる俺は頭を掻く。
「じゃあ見つけたらちゃんと教えて下さいよ?」
水谷先生は頬を緩めたまま職員室を出て行った。
俺も職員室を出て、2年D組の教室へ足早に向かう。
教室に着いた俺は深く呼吸して教室のドアを開けた。