Love of space 1
「別れた本当の理由は??」
零の口からは思ってもみない言葉が飛び出した。
”うん、分かったよ。”とか言われると思ったのに…。
それに別れた本当の理由って…
『それ聞かれると痛いなぁ~』
痛い。痛すぎる
口が裂けてもあんな格好悪いことは言えない。
「気になるじゃん…」
仕方ない…
この際、全部言っちゃうか…
そして俺は重い重い口を開いた。
『何も言わずに黙って聞いとけよ??』
途中で口挟んだら俺、もう喋らないからな?
零はコクンと頷いた。
それを確認した俺は零の背中に額をくっつけて話す。
夏休み、俺が思っていたことを全て吐き出した。
零に俺がこんな風に思ってたんだってことを分かってほしくて…
包み隠さず全てを話した。
零からのメールがくればすぐに駆けつけようと思っていたことも、
零に会いたいという気持ちが溢れ出しそうになったことも、
あの日…別れを告げた日のことも、
一人前の男になったら迎えに行くつもりだったことも、
別れてから寂しくて仕方なかったことも、
今日のことも、
全部、話した。