空から君へ
「明後日から」
「お前、ちゃんと食ってる?」
「あんまり?ダイエット中なんだよ!」
「必要ねぇ~」
冗談だと察した優が、話しを続けた。
荷物を用意しながら優とふざける
ふと、優が写真たてに目をやった。
「ああ…勘違いするなよ?捨てるから」
「なんで?」
「なんでって、別にもういいから。優の彼女だろ? 和泉は」
名字で呼んだら、気持ちは少しでも離れるかな?
そう思って言ってみた。
すると、優は苦笑している。
「あからさますぎ。努力すんな。自然にしてろ」
「気づくんじゃねぇよ」
写真たても一緒にゴミ箱へ。
さすがに5人で撮った写真は捨てられない…。
何も考えず、優に口にした。
「なんか楽しかったな」
「ん?」
「思い出とかスゲーあるじゃん」
そう言うと、優はなぜか表情が曇った。
暗くて、悲しい表情。
なんか、変なことを言ったのかと
焦りまくる俺
「悲しいこと言うなって…」
「は?何のこと?」
「思い出とか…」
あまりに面白くて、大爆笑してしまう
優が何を言いたいか
すぐに検討がついた。
「あのさ、誤解してるようだけど、普通の意味なんですけど。」
「え?」
「考えすぎだって!やめろよ縁起でもねぇ。死ぬ予定なんて立ててないし」
俺の頭の中が
悩みでいっぱいのように
優の頭は、
俺の病気のことでいっぱいなんだ。
なんか、こっちが悲しくなるよな