空から君へ

誓い


その髪も

唇も

瞳も

声も

笑顔も



もう一度見つけると、誓う―――。






今日は体調が悪かった。
抗癌剤…。
受けていたらもっとつらかったんだよな?



ベッドの上で一日を過ごす。
真っ白な箱の中。

白が嫌いになるよな…。






「おにいちゃん!遊ぼ!」



「また来たのか~?元」






この病院で過ごして、結構長い。
だからか?

色々な子供と仲良くなった。
俺の病室にいつも遊びに来る男の子。


『矢野 元』
元気のげん。そのまま。


小学校3年生。





「真子ちゃんたちもおにいちゃん待ってるよ~?」



「元、おにいちゃん今日具合悪いんだ。ごめんな?」



「そうなの…?大丈夫?」



「明日なら元気だと思うなぁ?」



「じゃあ明日!真子ちゃんたちといるから来てね」






元と知り合ったのは小児病棟だった。

1日中誰とも話さなくて、
気が変になりそうなときに、看護師が俺にすすめた。


心があったまるって。

それで、子供たちの相手をするようになった。






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