空から君へ
窓辺に座って子供たちのために紙芝居を読んだ。
散歩でも行くか。
紙芝居を読み終わると、外の庭を歩いた。
「陽君」
「絢のお母さん」
「相変わらず子供に人気ね」
「そうでもないですよ。絢は元気ですか?」
「優君と別れたみたいなの。それで毎日神社に通ってるの。」
神社?
もしかして…見られた?
あの、絵馬のことが頭をよぎった。
「あの…神社って…」
「近所の有名な神社だったかしら?」
恥ずい…
ぜってぇ見られた。
髪をクシャっと握るとため息が出た。
「もう寒いじゃない?あの子風邪気味なの」
「そうですか…」
「身体に気を付けてね」
何やってんだよ・・・。
元気が絢の取り柄だろ。
クスクス笑いながら、絢のお母さんとあいさつを交わした。