空から君へ
外出許可をもらって一緒にいられる…。
俺はウキウキしているのに、
冴えない絢の顔。
どうしたんだ?
「どうした?」
「陽は…後悔して…ないの?」
「ん?」
「治療を受けなかったこととか…」
そのこと気にして、沈んでんだ・・・。
余計なこと考えすぎ?
絢の流す涙を、
俺は手で優しく拭った。
そして、いちばんの笑顔を絢に向ける。
「してねぇよっ!後悔なんてなにもしてないっ」
「…っなんでそんなに…迷いなく言えるの?」
「つーか、何を迷う必要があんの?」
昔の俺なら、後悔もしていたかもしれない。
でも
お前が俺を強くした。
諦めない…
未来を信じる力をくれた。
希望の光を差してくれた。
「今、ここで俺が後悔したら、後悔したことを一生後悔する」
「え…っ?」
「今がいいならいいだろっ」
言い切れる。
後悔なんてしていない。
することも何もないって。
「絢…怖い……。陽が死んじゃったらって…」
泣きじゃくる絢を抱きしめて、
耳元で囁いた。
俺の座右の銘。
そして、魔法の言葉――――…