空から君へ
明るい空
キラキラ輝いている水面。
澄んだ青空が俺には、霞んで見えた。
「お前にさ、頼みがあんだよ」
「陽…お前なんか変な物食った?」
「なんで?」
「急にかしこまって、マジビビるんですけど」
確かにビビる。
こんな真面目な話しされてもどうしろって感じか…。
「本当の愛情ってなんだと思う?」
「…お前、なに考えてんの?」
俺の様子に何かを感じたのか、優の目つきが険しくなった。
なに考えてるのか
俺にもわからない。
どう表していいのか
どう表現していいのか…。
「俺はさ、相手のことを想って身を引くのが愛情だと思うんだよな。」
「テンパりすぎ…。落ち着けよ陽!いつも冷静だろ」
「や、落ち着いてはいる。でも混乱してる。頭ん中」
優は俺にミルクティーを投げた。
缶の温かい。
なんでミルクティー持ってんだよ・・・。
「飲めよ。ゆっくり話そう?」
「あぁ。サンキュー」
俺と優は缶のミルクティーを開けて口に含んだ。
優しいミルクの味が口いっぱいに広がる。
ホッとする。
校庭を見下ろしながら
体育をやっている絢を見つけた。
「で、授業サボってまで話す頼みってなに?」
「……あ、まぁ」
「話せよ。聞くから」
優も一緒に校庭を見下ろした。
俺は何気なく話す。
落ち着け・・・。
呪文のように唱えて