涙のカケラ
「優人?…あたしは死ぬの。死ぬ運命なの!それはわかってるでしょ?…つまり!優人はまだこれから長い人生がある…それをあたしの分まで幸せに生きてほしいの!」
「…」
俺は何の言葉も返せなかった。だって、美咲が言ってることはすべて正論だから。
確かに美咲の余命が1年ってことは知っている。…最悪の場合死ぬ可能性のほうが高かったりする。
けど、本当にお前以外と恋するなんて考えられねぇんだよ!
「優人、分かってくれる?…あたしね、余命凄く短くなっちゃったの。優人が来る前にお医者さんに言われた。最低でも1か月もつかもたないかって…。」
美咲は涙が止まらなくなってしまっていた。
「…俺、ごめん。美咲のこと分かってるつもりだった。でも、美咲?俺、本当に美咲以外考えられねぇ。」