涙のカケラ
死の覚悟
美咲side
あたしは記憶喪失だったらしい…。
優人にも迷惑をかけて最悪だ…。
「美咲、俺は…。」
「うん。もう何にも言わないで」
これ以上なんか言われたらあたし…また優人を求めちゃう。
余命1か月のあたしを愛してくれるなんて最高な男ね。
「―――――」
ちょうどドアを開ける音で隠れてしまった声。
優人は、目を見開いて
「なんて言ったんだよ!」
と、言っていた。