たいせつなモノ
「ただいま~。」
家に着くと
10時半を過ぎたところだった。
「おかえり。どうやった?」
興味津々で聞くお母さんに
今日あった事を説明してあげた。
「ふ~ん…
で、多輝はどうやったん?
このスタジオでいいん?」
ご飯を食べる私に
真剣に尋ねるお母さん。
「うん。
このスタジオにする。
いい?」
「いいよ。
がんばりな☆」
こうして
私の新たな人生がスタートした。
もしこの時
違うスタジオを選んでいたら
まったく違う未来があっただろう。
このスタジオが駄目だったなんて
決して言わない。
でも_________