たいせつなモノ
ショックのあまり




自分の部屋に閉じこもっていると




携帯が鳴った。





着信は叶から…






「叶!?」





「多輝?先生から聞いた。




あんたバカちゃう?




もう私とあんたは




友達なんかじゃない、




ライバルやねんで?




私のライバルやったら




もっとしっかりしてよ!




多輝がおらん間に




多輝のポジション奪うから…」














これは




叶なりの励ましだったのかも




しれないし




私に宣戦布告していたのかも




しれない。




今でもそれはわからないけど




この電話で




私の心に火がついた。




でもその火は




まっすぐ上へ燃えるのでなく、




四方八方へ燃えていった。



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