たったひとつの愛と笑顔
それに翔太の怒りも爆発した。


「なんっだよ。人がせっかくお前の機嫌とってあげてんのによぉ。」



その声にあきれたように言う。



「何よぉ。告白されたとき、何にも言ってくれなかったじゃんよぉぉ。」



「まぁ、確かに何も言ってねぇけど、俺は無視してねぇし。」


何よぉ。


ここまでむかついたのは、はじめて・・・。



「もう嫌。翔太とは、別れる。」



愛理も翔太もビックリしていた。



「おい、別れるってどういうことだよ。」



あっ。言っちゃった。



「・・・・・・・・・・たくっないっ。」



「ん?」


明日香は自然に言っていた。



「翔太と別れたくない・・・。」



明日香は、今までにない恥ずかしさでその場の空気に耐えられず、学校まで走っていた。


明日香は、こんなにも翔太のことを想っていたとは・・・。


明日香は自分でもビックリしていた。



一人で学校に着く前、運悪く、ゆうと会った。



「おう。明日香じゃん。お前、彼氏とうまくいってんのか?」


今、そのこと言わないでよ。



「うん。うまくいってるよ。ゆうは?彼女できた?」

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