たったひとつの愛と笑顔
受信 翔太

本文 

まだか???家に帰ってないの???それとも俺を無視してんの??だから、悪かったって。マジで反省してるから。




2件とも翔太だった。



最低。




最悪。



明日香もそうだったのかもしれない。



こんなことでここまで怒らなくてもよかったのに。

『ゴメン』


明日香は泣きながら打ち込んだ。



画面が途中で見えなくなる。




しばらくして・・・。



受信 翔太

本文 

おれこそ。。。蛍とはもう、話さないから。



「嘘ばっか。。。」



翔太も明日香と同じうそつきだね。



明日香には分かるんだよ。



翔太は人を無視できないって・・・。




翌日・・・。



「明日香、見てこれ。翔ちゃんかっこよくない???」


蛍は昨日とったプリを明日香に見せてくる。



明日香は涙をこらえながら、



「当たり前じゃん。明日香の彼氏なんだから。」



と、馬鹿げたことを言っていた。



それでも、瞳が潤んでしまう。



しばらく上を向いていると、



「明日香、昨日、どうだった???」



健二が来た。



「別に。健二には関係ない・・・。」




これ以上言ったら泣いてしまうかもしれない。



明日香はトイレに駆け込んだ。

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