たったひとつの愛と笑顔
しばらくして、明日香の方にきたので、素早くボレーをした。


「ナイスボレー。」


美沙の声が後ろから聞こえる。


もう、先輩はいなかった。


しかし、明日香は先輩が少しでも明日香のことを見てくれていたんだ。


そう思うと嬉しくて、相手の速い球を必死にボレーした。

その結果、第一試合は勝つ事ができ、明日香たちは、どんどん進むことができた。


その自信が、明日香たちの優勝につながったのかもしれない。


そのあと、閉会式の前に明日香たちはトロフィーと優勝の記念にもらった(何か分からない)物をもらい、家に帰った。


家に帰ってご飯を食べていると、友達の由香里が家にきた。


その子とは、違う中学校だ。



同じ小学校だったのだが、転校してしまった。



「由香里、何で来たの???」


「今日、お祭りに行く約束してたじゃん。」


明日香はあわてた。


「そ・・・そうだっけ。ごめん。今すぐ、着替えてくるね。」
そういって、お母さんのご飯をしぶしぶ残し、最近かってもらったおニューの服を着る。


明日香はスカートが大嫌い。


あんまり、はいたことがなかった。



だから、はき慣れたジーパンをはいた。



「お待たせ。ゴメン。」


本当は、お祭りなんかに行きたくなかった。



しかし、先輩がいるかな。と、いう期待で行きたくなった。


しかし、ここから先輩の家まで結構ある。



だから、きっと来ない。



その予想は的中した。


先輩と仲良しの人なら来ていたが、先輩は来なかった。


明日香の前に見覚えのある人が通った。


「あー、ゆう。変わったねぇ。」



そういった途端、ゆうが振り向いた。



確かに、前よりかは男前になったかも。


ゆうは、明日香の元彼だった。

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