たったひとつの愛と笑顔
6年生の時に同じクラスで、明日香の次に頭がよかった人。


運動神経もいい方で、陸上で小6にも関わらず、140センチを飛んだ。


ゆうが実際飛んだところをみたことはなかったが、聞いただけでも、カッコよかった。



しかし、そのゆうに告白されて、5ヶ月目。彼の愛が重たく、明日香が振って別れる事になった。



今、思い出しただけでも心が切ない。


明日香が、我慢していれば。


そう思ったときもあった。



しかし、我慢してまで彼氏が欲しかったのではない。



やっぱり、明日香ひど過ぎたのかな。



そう思って誤ろうとしたとき、ゆうにはもう彼女がいた。



どうも、明日香と別れた日に告白したらしい。



相手は、園香だった。



園香は、どちらかというと可愛い方でギャル系。



頭は悪いが、走るのが速かった。

そんな園香に明日香は嫉妬していたのかな。



でも、今は大丈夫。


先輩のことが心から好きだ。



素直にそう言える。
だから、もうゆうに用はない。



これからも、2人でいると気まずくなる。



明日香は、ゆうとの間に少し距離を置いた。



どうか、明日香の存在に気づきませんように。



と、神様に祈った。


しかし、神様は意地悪だった。



「おおぉぉ。明日香じゃん。久しぶり。」


ショックだった。


ゆうは、笑っていた。


それが、なぜか幸せそうに見えて。


彼女とうまくいってるのかな。


何もかもダメなのは、明日香だけだ。


ゆうには、もう用はないって思ったはずなのに。


ゆうとの思い出につけこみたくなった。


「ゆう、元気にしてた???」


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