たったひとつの愛と笑顔
私たちの行き先はゲーセン。




一つ隣の駅のゲーセンは1週間前にオープンしたばかりだった。




健二は足早に駅の切符を買うと、すぐに明日香のところにきた。



ほら。と、手をさしのべる。




わざと明日香はそれを無視し、今きた電車に向かう。





「お前ひどいな。」



と、笑いあっていると。




「お前ら・・・。」




後ろで声が聞こえた。




それは、前明日香に告った、中野君だった。




「お前らできてたのかよ。」




と、さめた声でいう中野君。




「だから、俺がだめだったのか?」




健二の顔が少し暗くなる。




どうやら、中野君が明日香に告ったことを察知したらしい。



「違うよ。」




否定する明日香。




健二は何も言わない。




「とりあえず、電車ん中はいろうぜ。乗り遅れてしまう。」




中野君は誰ときたのか、1人だった。



「で、どうなんだよ。」


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