たったひとつの愛と笑顔

いじめ・・・???

しかし、隣になってしまったからにはしょうがない。



「教科書・・みして。」


健二が教科書を忘れたときも、貸さなければならない。


「隣の人とペアになって!」


先生にそういわれたら、ペアになって何かをしなければならない。


き・・・ま・・・ず・・・い・・・。


「はァー。もうすぐバレンタインだね、愛理。」


「そうだね。誰にあげんの??健二k??」


そう・・・私は今、誰にあげようか迷っている。


今まで男子にあげたことはあるけど、あげたといえば・・・。


いとこ&父・・。

2人とも、すごく喜んでたなぁ。


あげたいけど、恥ずかしいし。


「今日は席替えをしようかなぁ?」


自由気ままな先生がそういった瞬間、教室中が喜びにあふれた。


「やったー。」


「この席、いやだったんだよなぁ。」


そのとき、私は微妙な思いだった。


健二と離れたくないのか・・・。


それとも・・・。


離れたいのか・・・。

とりあえず、席替えした。


健二の隣は、クラスで2番目に頭のいい、「花梨」だった。


健二の隣をとられたようで、少し不愉快だったが、私たちは離れてたほうがいいような気がした。


前と後ろに仲のいい友達がいたので、その席は大満足だったが。


私の隣が今、不登校の「ユキア」だった。


ユキアは、明るい性格だったのだが、なぜか学校にこなくなった。


「サボりじゃないの??イジメなんてしてないし。」


っていう人もいれば・・・


「健二がいじめてたっていううわさ、聞いたことあるよ。」


っていう人がいた。


「ええ!」


すっごくビックリだった。


いじめるのは・・・よくないよなぁ。


健二に言ってみようか。


そう思ったが、もし健二がいじめてなかったら、あれだし。


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