たったひとつの愛と笑顔
「なんで?」



理由なんてない。



ただ、明日香が健二を振り回しているような気がする。



「だから、しばらく・・・。」



「お前の隣で歩いたら駄目なら、お前の後ろを歩くからな。」


健二はそれだけ言って、自転車をこいで帰っていった。


いらないことを言っちゃったかな。


明日香、健二のことをどう思っているのか分からない。


でも、ただ分かるのは


「一緒にいて、つらい。」


なんでつらいのかは分からない。


多分、クラスの女子が健二の周りに集まっているからかもしれない。


みんなが健二のことを見ているからかもしれない。


分からない。


どうしてだろうか。



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