スキミー・ストイック【短編】
とりあえず、今思ったことだけでも力なく投げ返してみる。
この不思議尽くめな会長とキャッチボールが成立するかは…わからないけど。
「えーと……会長、」
「なんだ」
「そんなこと改めて言わなくても……わたしは会長の書記です、よね?」
会長のっていうか、この学校の生徒会の、だけど。
でもわたしが書記であることに変わりはないし。
何気ない一言のつもりが…直後、わたしは近年一番の驚きを体験することになる。
「っ…!」
わたしの言葉を受けた会長はみるみるうちに破顔して、なんとまぁお初にお目にかかる満面の笑みというやつを目撃してしまった。
笑顔全開の会長は普段よりいくらか幼く見えてとっても可愛い。