恋セヨ乙女
『梨沙ほんっとかわいいな~♥』

この日からかな。

幸介が気になってしょうがない。

そう思い始めたのは。

幸介にとって、かわいいなんて言葉は誰にでもいうし、挨拶みたいなもの。

でもそうわかってても、嬉しい。

そう素直に思えた。

好きな色とか。

好きなものとか。

髪の毛は長い方が好きかな?

どんな女の子が好きなんだろう?

そんなたわいもない平凡なことが気になって。

『それは恋だよ』

「違う。ただの憧れ。」

自分の中で自問自答を繰り返した。

だけど…

心のどっかにひっかかるものがあった。

『彼女』

ただそれだけの肩書きなのに、

すごく遠く感じる。

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