恋セヨ乙女
『梨沙~早く~』

「どしたの」

『加藤が告るんだって!』

「それで?」

『見に行くに決まってんじゃん!』

「悪趣味…」

『そんなこといって~興味あるくせに~ほら。いくよ!』

「えっ!ちょっ…」

芽衣はあたしの手をぐんぐん引っ張っていく。

たどり着いた場所は…

何ともベタな体育館裏(笑)

思わず吹き出してしまったあたしに容赦なく芽衣の平手打ち。

「いっ…ちょっ…」

『しーっ!』

芽衣に言葉を遮られ見た先にはまれにみる美少女。

「あんなこうちの学校にいたっけ?」

『一時期有名だったじゃん!すごい美人がいるって!まぁ男にモテすぎて女には嫌われてるみたいだけど…』

「ふ~ん」

『ここじゃ全然話きこえないじゃん!』

芽衣が加藤とその美少女との距離を詰める。

「ちょっと!」

『俺ずっと梨乃ちゃんのこと好きだったんだ。梨乃ちゃんがモテるのも知ってる。俺じゃ全然釣り合ってないのもわかってる。でも俺好きなんだ。』
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