恋セヨ乙女

梨奈

『いい?』

「…うん。」

軋むベッドの上。

あたしはなんにも考えない。

彼氏

憧れていた時期もあった。

もうそんな感情はない。

彼氏という肩書きをもった男。

最初は会うだけでドキドキしたりもした。

こいつがみてるのは、自分のいうことを聞く人形。

あたしは操り人形。

この檻の中から出られない。

イヤだ…イヤだ…イヤだ…

「イヤだっ!」

ふと声にだしてしまった言葉は死刑宣告。

ものすごい怒った主人。

逃げなくては。

頭より体が動いた。

床に散らばった服を集め外へでた。

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