この手、あの手。

――キーンコーンカーンコーン……。


6時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。


「都村さん起きてねー。掃除始まるからー」

「はーい」

5・6時間目、私は授業をサボり保健室で休んでいた。


鶴賀君や聖治、小松さんはどう思ったかな……?

あの後3人はどうなったかな……?


気になって仕方がない。


「つーちゃん」

ドキッ!!

私の足が止まった。


「鶴賀……君…」

「心配になって来たけど、大丈夫か?」

「うん……」

鶴賀君には沢山最低なことしたよね……。


「ごめんなさい!」

「えっ………」

「最低なこといっぱいいっぱいしちゃって、ごめんなさい!」

「………なんだ」

鶴賀君は溜め息をついた。


「別れようって言われるのかと思った」

「……あの……、鶴賀君、そのことなんだけど……」

そう言うと、安心した鶴賀君の顔はまた険しくなった。


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