この手、あの手。
「止めなよ!」
泉谷さんが止めに入ってきた。
「ああ!? アンタには関係ねえだろ!」
「関係ないことない! 私、都村さんと友達だもん!」
泉谷さん……!
ただこの状況だからそう言っているのかもしれない。
でも、それでも嬉しい。
「ちょっとこっち来い!」
「えっ……!?」
私は5人組のリーダー的存在の人に手を引っ張られた。
「ちょっと! 今から試合あるんだから!」
泉谷さんは私をひき止めようとした。
泉谷さんまで巻き込んじゃダメだ……!
「大丈夫だから! 泉谷さんはここにいて! 他の部員が来た時にいなかったら困るから!」
「でも……!」
「私のこと誰にも言わないで。お願い」
私は必死で作り笑いした。
ごめんねみんな……。