この手、あの手。


「人前に出れないようにしてあげる」

「っ………!」

リーダーがホースを私に向けていた。

掃除道具から取ったんだ!


「中学の時は、水泳の授業でプールに沈めることしか出来なかったけど…、今日はたっぷり水遊びしてあげるから」


やだ……、やだやだやだ!


息が苦しくてたまらない。

呼吸の仕方が分からない。


私は過呼吸を起こしていた。


でも彼女達にはなんも関係無い。

私がどんどん苦しめば苦しむほど喜ぶ。


私はジャージを脱がされ、半袖半ズボンの姿で水をかけられた。

真正面や上から、そして袖口から中に水を浴びた。

冷たい、気持ち悪い。


武志……、助けて……。


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