この手、あの手。


もう何分水をかけられているだろう。

寒い……。

過呼吸はなんとかマシになってきた。


「次は息出来ないようにしようね」

そう言って、リーダーが私を無理矢理強く引っ張った。

私は洗面所に立たされた。

洗面器を見て、彼女達がなにをしようとしてるかすぐに分かった。


「やだ……!」


抵抗しようとするが彼女達に手足を抑えられていて、逃げることが出来ない。

目を瞑った瞬間、私は水の溜まった洗面器に顔を突っ込まされた。


息が出来ない!

死んじゃう!


「あーすっきりするー!」

みんな笑っていた。



苦しい、苦しいよ!

聖治助けに来てよ!

いっつも助けてくれてたじゃん!

武志、彼氏なら助けに来てよ!


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