この手、あの手。


ん……?


「つーちゃん!」

「都村さん!」

目を開けると、そこには武志と小松さん、それから私をいじめてきた5人組と知らないおじさん2人がいた。


「ここ……どこ?」

「緊急時の控え室だよ。まさか選手じゃなくて、マネージャーさんが運ばれてくるなんて思わなかったよ」

この会場の管理人かな?

それらしき人が言った。


「つーちゃん寒くない?」

「うん、大丈夫」

武志は手をギューと握ってくれた。


「泉谷さんに聞いて探したんだ。そしたら女子トイレにつーちゃん達がいて……。覚えてない? 俺が来た時、つーちゃんまだ起きてたけど」

「ごめん、分かんない……」

「そうか……、まあ無事で良かったよ」


武志、助けてくれたんだね。

有難う……。


< 151 / 316 >

この作品をシェア

pagetop