この手、あの手。
ん……?
「つーちゃん!」
「都村さん!」
目を開けると、そこには武志と小松さん、それから私をいじめてきた5人組と知らないおじさん2人がいた。
「ここ……どこ?」
「緊急時の控え室だよ。まさか選手じゃなくて、マネージャーさんが運ばれてくるなんて思わなかったよ」
この会場の管理人かな?
それらしき人が言った。
「つーちゃん寒くない?」
「うん、大丈夫」
武志は手をギューと握ってくれた。
「泉谷さんに聞いて探したんだ。そしたら女子トイレにつーちゃん達がいて……。覚えてない? 俺が来た時、つーちゃんまだ起きてたけど」
「ごめん、分かんない……」
「そうか……、まあ無事で良かったよ」
武志、助けてくれたんだね。
有難う……。