この手、あの手。
1時間くらいは控え室にいたんじゃないだろうか。
「有難うございました! 失礼します」
私達3人は頭を下げて控え室を出ていった。
「そうだ! 試合は!?」
「都村さんが眠ってる間に終わったよ。勝ったからもう1試合午後にあるけどね」
「良かった~」
聖治、私を探したりしてないかな?
心配かけてたらどうしよう……。
早く戻らなきゃ!
「つーちゃん!?」
私は走り出していた。
「みんなが待ってるから行かなきゃ!」
「ダメだ!!」
武志に手を捕まれてしまった。
「つーちゃん痛いんだろ!? 無理しちゃダメだ!」
「でも私、マネージャーだから!」
そう言うと武志は手の力を抜いた。
「私は大丈夫だよ」
ニコッと微笑んで、私は急いで2階へ向かった。