この手、あの手。


私がかき氷を一すくいした時だった。


「つーちゃんのちょーだい」

武志は私のスプーンストローを口に加えた。


うわっ……、間接キスだ……!


「イチゴも美味いな。つーちゃんも俺のいる?」

「……い…る……」

すると、武志は自分のスプーンストローを差し出してきた。


やだ、また間接キスになるじゃん。


恥ずかしさで少し抵抗があり、私はなかなか食べようとしなかった。


「めんどくさい奴だな」

そう言って武志は自分のかき氷を口にいっぱい入れた。


「――んっ!?」

急に口の中に、冷たい物が入ってきた。

武志はキスしながら、私の口の中にかき氷を入れたのだ。


なんかヤらしい……。


口からかき氷が少し垂れる。

それを武志は舐めた。


< 183 / 316 >

この作品をシェア

pagetop