この手、あの手。


「花火、来年も一緒に見るって約束だから」

「うん」

強引だけど嬉しい。


武志を好きになって良かった。

武志と別れなくて、本当に良かった。

大好きだよ、武志。


「ところでさあ、浴衣ってそそるよな」

「はぁ!? せっかく花火上がって良い雰囲気だったのに、最っ低!」

「このままヤる?」

「バッ、何言って……え、ちょっ、やっ!」

私の体は初めてのことにビクッと反応してしまった。

武志は首にキスをしてきた。

しかもキスマークを残して。


「つーちゃん可愛いよ」

「煩い!」


こんなん恥ずかしくて見せられないよ!




こうしてドキドキの夏祭りは幕を閉じた。

キスマークはのちに、部活で質問責めされるのであった。


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