この手、あの手。
小松さんはすぐに戻ってきた。
「窓側の一番後ろ良いって! その代わり武ちゃん、周りの人を睨まないようにだって」
「……分かった」
それってつまり、みんな武志が怖いから避けてるって事だよね?
だから私達4人の席も易々とokが出たんだ。
それはそれで良かったかな。
このクラスで武志を好きな人ってそういないって事だもん。
「実乃梨ー、机早く運んでってさ」
「あ、うん」
私は急いで窓側の後ろから2番目の席に机を置いた。
「これから宜しく、つーちゃん」
「う、うん」
武志が隣にいるって、なんか変な感じ……。