この手、あの手。


「なんだその目は」

「っ……!!!」

気がついたら、私は床に叩きつけられていた。

お父さんに殴られた。


「それが親に対する態度か? あ?」

「ごめ……なさ………」


怖くて怖くて、過呼吸で声がまともに出なくて、上手く喋れない。


「全く、親に謝る事も出来ないのか」


違う、違うよ、苦しいんだよ。

喋れないんだよ。


何も言わずひたすら泣き続けた。

でも過呼吸が酷くなり、私は意識を失った。


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