この手、あの手。


眩しい太陽の光で目が覚めた。


「学校!」

私は体を起こした。


「あ、自宅謹慎だったんだ……」

私はもう一度ベッドへ寝転がった。


ここに誰が運んでくれたんだろう。

お父さん?

それともお母さん?


……別にどっちでも良いや。


携帯を開いてみたけど、誰からの連絡もない。

当たり前か……。


「武志……」

携帯をギュッと握りしめた。


「武…志……」

私の目から静かに涙が流れた。


「うぅ……ヒック……」


武志、武志……、会いたいよ……。



私は再び眠りについた。


< 229 / 316 >

この作品をシェア

pagetop