この手、あの手。


「そろそろ行かなくちゃ。じゃあね、聖治」

私は聖治に小さく手を振った。


「なにかあったら、直ぐ電話してきて良いからな! 飛んで助けに行く!」

「有難う」

聖治に見送られながら、私は集合場所へ急いだ。



集合場所へ着き、私は服を確認した。

胸元が開いた、キティのイラストが印刷されたピンクの服に、フリフリのミニスカート。

田畑さん達に合わせたコーディネートだ。

母に買ってもらった赤いハイヒール、初めて履いたけど、結構バランスを取るのが難しい。

流石に慣れない物を履くのは間違いだった。

でも、私服がダサいと余計に印象が悪くなるからなあ。


「それにしても遅い」

集合時間の10時を過ぎて10分。

誰1人現れようとはしない。


もしかして私、もう仲間外れにされた?


♪チャララ~


ちょうどその時、田畑さんからメールが来た。


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