この手、あの手。


「つーちゃん来てえ」

「はーい」

田畑さんに呼ばれた。


「んじゃ、行ってくるね」

「おー、行ってらっしゃい」

私は駆け足で田畑さんの元へ向かった。

あれから私は、色々な人とよく話すようになった。

笑顔も増え、人見知りもなくなった。


「都村さんって可愛いよな。今まで鶴賀の彼女だから気にしてなかったけど」

「俺タイプだわー」

クラスでは私の話題もよく聞こえてくるようになった。

ただ、それだけじゃない。


「鶴賀君いますかあ?」

「鶴賀君に会いに来ましたー♪」

私が武志をフったという噂が広間ったとたん、武志に会いに来る女子が増えた。



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