この手、あの手。


「あんまジロジロ見んな。恥ずかしいから」

「ごめん……」

武志は照れていて、顔が赤かった。


「そういえばつーちゃん、両親とは仲直りしたの?」

みんなと和解してから、私は武志に両親にされた事を話していた。


「あ、うん。ちゃんと説明した。小松さんが謝りたいって言うから、両親と一緒に小松さんの所にも行った」

「そっか、良かった」

武志は微笑みながら安心した顔を見せた。


止めて……。

2人きりだから、今好きって言いそう……。

クリスマスツリーの下でって決めてるのに……。


「つーちゃん」

「な、何?」

「抱き締めて良い?」


は……?

ちょっ、何言ってんの!?


全身が熱くなった。



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