この手、あの手。


私は顔が真っ赤になった。


「やっぱつーちゃんすげえ可愛い」

ほら、そういう事言うから余計熱が増して赤くなるんだよ。

武志のバカ。

好き……、唇にキスしたい。

自分の気持ちが抑えきれない。


「俺が胸揉んでおっきくしてやろうか?」

武志が左胸に手を当てた。


「……はっ!? 変態!」

私はその手を払い退けた。


心臓の音伝わったかな?

私は触られた事よりも、心臓の音が伝わったかどうかを気にしていた。


「ははっ、なんか懐かしい」

「何が?」

私は怒り気味で聞いた。


「俺達が付き合ってた頃が。毎日あんな事やこんな事してただろ」

「……なんかやらしい響き」

いや、そりゃまあ武志には色々とされたけど……。



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