この手、あの手。
月曜日の朝――。
体が凄くだるい。
「さっさと起きなさい!」
お母さんに怒られ、私は渋々着替えてご飯を食べた。
「行ってきまあす」
玄関の戸を開けると、いつものように聖治がいる。
「おはよ、実乃梨!」
「おはよう」
私は目を擦りながら挨拶する。
「なんか元気なくない?」
「うん……月曜だからじゃん?」
「そっか……」
誰だって月曜の朝は嫌だろう。
よほどの学校好きじゃなければ。
「土曜、田畑さん達とはどうだった?」
「ああ……、まあ、楽しかったよ」
無表情で答えた。
「嘘だ。実乃梨笑ってない。田畑さん達、実乃梨の嫌いなタイプじゃん。楽しいわけない」
聖治は優しいよ。
でも、しつこい所は嫌い。
「聖治には関係ないじゃん」
「いつでも俺を頼れって言っただろ」
ああもう、今は聖治にイライラする。