この手、あの手。


好き……?


たった2文字の言葉で私の胸が速まる。


「つーちゃんの裸姿♪」

「ひゃっ!?」

私の全身がビクッとなる。


「感じてる」

鶴賀君がクスクスと笑う。


「息吹きかけるな変態!」

そう、私は耳に息を吹きかけられた。


「つーちゃん面白れえ」


鶴賀君といると調子が狂う。

でもちょっと楽しい……。

私ってMなのかな?

ドSが好きだし……。


「都村さん鶴賀君、コソコソ喋らない!」

担任に怒られてしまった。


「ラブラブするならホームが終わってからにしてね」

ラブラブしてないよ先生!


「はーい」

鶴賀君は手をあげて返事をする。

クラスメートは苦笑いしていた。


返事するなよ、ラブラブしてないじゃん!

もう、なんなの!


私ばっか鶴賀君にドキドキしてる。

悔しい。

私だって鶴賀君をドキドキさせたい。


そうだ、良いこと思いついた!


私は先生の話を聞かず、ずっと妄想していた。


< 54 / 316 >

この作品をシェア

pagetop