この手、あの手。
昼休み――。
私達4人は毎日屋上でご飯を食べている。
「ところでさ、俺ってアンタのことなんて呼べば良いの?」
聖治が鶴賀君に聞いた。
「鶴賀で良いよ。つーか今更?」
「だって、つ、鶴賀とあんま喋ったことないし……」
「そういえばそうだな」
2人の会話が男の友情って感じがして可笑しくなり、小松さんと一緒に笑った。
「遠足、4人で楽しもうね」
小松さんが言う。
それに対してみんな笑顔でうん、と答える。
「でもさ、クラス対抗バレーあるじゃん?」
「何それ? 聖治の妄想?」
「え、なに。実乃梨担任の話聞いてなかったの?」
聖治が呆れたように聞いてきた。
「う、うん。ちょっと考え事してて……」
「バッカだなあもう。ちゃんと聞けよ」
聖治は頭に手を置いてきて、ギューッと押してきた。