この手、あの手。
その後、私達は何度もキスをした。
頬や唇、そして耳にまで。
そのせいで私の体は火照っていた。
「つーちゃん大好き」
鶴賀君にギューッと抱かれ少し息苦しかったが、私もそっと、鶴賀君の背中に手を回した。
聖治といる時とは違うドキドキがいっぱいで、こういうのが恋する気持ちかあって改めて分かった。
遠くからは試合の声援が聞こえ、波の音も聞こえた。
「トイレで抱き合うって変なの」
「そっちから抱いてきたんじゃん」
私達はおかしくて、あまり響かないように笑った。