この手、あの手。


「小松さんってさあ、鶴賀君大好きだから気を付けた方が良いよ。鶴賀君も小松さんが大好きだけどねー」

は?

何言ってんの……?

小松さんは優しい。

鶴賀君が小松さんを好きなのは、幼馴染みとしてだけだよね?

他人に言われると凄く不安になる。


「あの2人の絆は凄いよ。貴方いつか、鶴賀君に捨てられるよ」

そんなわけない。

そんなこと、鶴賀君はしない!

信じてる!


けど……、凄く不安だ……。


私の目が潤ってきた頃にようやく彼女の話が終わり、彼女は店を出た。


「何言われた?」

「何も……」

「嘘だ。つーちゃん涙目だもん」

「うぅ……」

私は涙を流しながら喋った。


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