帰る場所
―…ゴロゴロ
外では雷が鳴り響いて
雨脚が強くなっている
「…う、ウソだよね?」
そう信じたい
そう信じたいのに
呟いた言葉が
自分でも驚くくらい
弱々しくて
情けなかった
「…もうお母さん疲れちゃった
そろそろ私を
解放してくれない?
あんた4月から高3でしょ?
学費は払うから
ちゃんと行ってね。
あ、あと行く宛は
自分で探してね」
…信じられない。
今まで大好きだったお母さんは
こんな無責任な女だったなんて
.