帰る場所
「なぁ、1つ聞いていいか?
ハルはこれからどうするんだ?」
「私、ですか?
できることなら
貯金を崩さないで
寝泊まりできる場所を
見つけたいですね。」
「最高の物件があるじゃねぇかよ!
やっぱりお前、住め!」
「シュウさんって一人暮らしなんですか?」
一瞬だけ彼の表情が
曇ったような気がした。
「あ…あぁ、まぁな?
だって俺23歳だし?」
そこ、ドヤ顔いらないからね?
23歳ってことは社会人かぁ…
「一応考えときます。
シュウさんがそこまで言うのなら!」
私も負けじと言い返してみる
けど…
やっぱり年上にはかなわなかった
「本当は住みたいんだろ?
素直になれよな〜?」
…う゛、図星すぎて
言い返せなかった。
「す・住んであげてもいいですよ!
素直じゃなくてすみませんね?」
「こ・コイツ〜…!」
今まで知らなかった。
人に言い返せるのって
なんか、いいなぁ…。
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