帰る場所
眠っているシュウさんは
怯えているかのように
体を縮こませていた。
「―、…くれ」
「ぇ?」
―ギュゥゥ
気がつけばシュウさんに
痛いくらい腕を掴まれていた
掴まれた部分に淡い熱を持つ
「…、行かないで…くれよ。」
昔のことを思い出しているの?
やっぱり
あなたはまだ…
「―行かないよ。
私はココに居る」
眠っている彼に耳元で囁く
不安を少しでも
解消してほしいから
寂しさ悲しさを少しでも
軽くしてあげたいから
「―…ぁ、れ
ハル?
ひ・ひやぁぁぁああ!!」
―ゴツンっ
「い・いったぁぁあぁい!!」
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