帰る場所




「そういえばお前、学校は?」




「…あ〜、今日は自由登校なんです。」




本当は始業式だけどね




あながち間違ってないよね?




始業式だけは学校を休んでも
いい気がするのは私だけかな?




「一応念のために

連絡入れとけよ〜?




拾った身だけど、俺…

保護者じゃねぇからさ?」




「分かりました。」




学校に連絡か〜…


面倒くさいな。




そう思ってはみたものの
無断欠席はよくないため




学校に連絡した。




「学校、なんだって〜?」




カチャカチャと食器の
重なる音がしている




片付けているのかな?




「あ、分かりましたって…」




「そうかそうか。

なぁ?

その敬語外して喋れよ。

よそよそしいんだよな〜」




「分かった。」




「そっちの方がハルらしい!」




満足そうな笑みで
私を見つめてくる




「ありがとう?」




私は顔が赤くなるのを
隠すためにそっぽを向いた




「照れ屋だな〜」




なんてからかわれながら。










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