帰る場所




用心深い“アノ人”なら
必ずカギが掛かってるのに




「…ただいま〜?

か、カギ締め忘れたの〜?」




家に入れば雨の音が遠く聞こえて
少し心細くなる




足を進めて行くと
聞こえてくる声




「…ンァッ…ヤッ…ハァ…ンンッ…」




え?


…何、してるの?




私がそこで目にしたモノは




私のお母さんじゃない




“女の顔”をしているお母さんだった









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