あなたは、だぁれ?
「お前、学校サボっても良いのか?」

「マカ先輩以上に大切なことなどありませんから」

「…薄ら寒いことを言うな。しかし今日、店は開いているのか?」

「店自体は開いていなくても、カガミはそこにいますから」

肩を竦め、笑いを浮かべるリリスに対し、マカは深く息を吐いた。

「そうか。なら行くか」

「はい」

マカはリリスを連れて、カガミの経営するアンティークショップに向かった。

住宅街の中、ひっそりと建つアンティークショップは、しかし漂ってくる臭いにマカは顔を歪める。

「…相変わらず死の臭いがヒドイな。この店で作っているわけではないんだろう?」

「ミコトには別の作業場と住居を提供しているみたいです。まあ臭いはどうにもならないのでは?」
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