あなたは、だぁれ?
「人間ではなく、動物だって良いだろう?」

「まあそこは好みによるのでは?」

「はあ~。行くぞ」

マカはドアを開け、店内に入った。

「いらっしゃいませ。…おや、マカさん。それにリリスも。珍しい組み合わせですね」

「ん? お客さん?」

店内にはカガミの他に、女性が1人いた。

しかし女性は商品を見ているというより、飾っている。

一見はひょうひょうとした感じの若い女性だが…。

「…もしかして、カガミのお抱えの職人というのはお前か? 確か名前はミコトだったな」

「おや、アタシのことをご存知で? いかにも、闇業職人のミコトと言います」

ミコトは畏まって頭を下げた。

「闇業職人…。聞いただけで、何の職業か分かるのがイヤだな」
< 17 / 81 >

この作品をシェア

pagetop